良かった箱

昨日の晩、奥さんからメールが入りました。
「節分だから太巻き買ってきて」

僕は奥さんと結婚してから知ったのですが、
どうやら関西では節分に縁起の良い方角を向いて、
太巻きを一気に食べるという風習があるそうです。

……関西人の考えることはよくわかりません。
わかりませんが、そういったわけで仕事帰りに
太巻きを買いに行ったわけです。
売っていると思われる場所は二箇所。
駅の中に入っているスーパーと、デパ地下の食料品売り場。

しかし、どうせ買うなら安いほうが良いので、
まずスーパーのほうをチェック。
「節分には太巻き！」というキャッチフレーズで、
京樽に大量の太巻きが置かれていました。
もう店じまい間近の22時前にも関わらず、30本以上売れ残っているのを見ると、
関東には節分に太巻きを食べる習慣は根付いていないようです。
京樽のおじさんがたいそう悲壮な顔をしておりました。
価格は一本400円也。

続いてデパ地下のほうは、一本600円でしたが、
折りよく店員さんが売れ残り商品に割引きシールを貼っていました。
で、シールを貼り終わるのを待っていたのですが、何と太巻きだけ安くならない。

そんなわけで、スーパーに逆戻り。
すると京樽のおじさんが泣きそうな顔で、
大量の太巻きをビニール袋に詰めていました。
多分捨てることになるのでしょう。
捨てるものを何故俺が買わなければならないのか？
とは思ったものの、結局一本買いました。

ところが、なぜか袋に2本詰め込むおじさん
曰く、
「サービスです」
とのこと。
その笑みがとても弱弱しかったのが印象的でした。

おかげさまで僕と奥さんは一人一本の太巻きにありつけました。
美味しかったです。

以上、今月の良かった箱入りのエピソードでした。