仕事の話

2005年1月26日
まあ、僕の職業は一応編集でして、色々な本を作っているわけです(現在作家約60人のプロフィールを作るという、意味不明の作業に忙殺されております)。

編集というのは、自分で本を作ることもありますが、基本的には著者さんがいて、そのお手伝いをするような役割です。

で、去年とあるおじさんがビジネス本を作るというので、その編集作業をしたわけですよ。

ところがこのおじさん、文章力が小学生並で、地の文体がまわりくどすぎてわけがわからず、何度も同じ文章を繰り返し、かと思えば文章が矛盾していたり、主語がどこにあるのかわからないという有様。

おまえが本を書くな!
と言いたくなりましたが、そこはお仕事なので仕方ありません。
しかし、しかしですよ、このおっさんにこちらが修正を入れた校正紙を渡したところ、こんな赤字(修正)が戻ってきました。

「ここの文章の趣旨をより明確にしたい」
「この文はわかりにくい」
「この用語の意味を説明する」

等々、

それを書いたのは、おまえだ!

編集と著者の役割が、いつの間にか逆転しています。
ゴーストライターの偉大さがよくわかりました。

その後、この本は何度も何度も修正を入れて、昨年末にようやく出版。出来上がった本を読んでも、そのくどい文章に頭痛を覚えるのですが、なぜかそこそこ売れています。

で、おじさんはまた本を出すとのこと。
仕事はありがたいが、気が重い……。

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TK

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